日本画を描いてみました。(その5)

何と、
あれだけ和紙の質感が好きだと言ってた割に、背景を塗ってしまいました。
それがですね、柿部分を山吹色で塗りつぶしてしまったら、背景がただの和紙ではダメだと思ったんです。あまりに対照的で。
それでも、うっすら仕上げる為に、金剛白土という物を溶いてわざと色ムラが出るように塗りましたので、まだナチュラルメイクの領域だと思います。柿の部分には塗っていません。

そうそう、ガサゴソ探っていたら、アートグルーのパンフレットを見つけました。
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で、裏。いや、こっちが表か?
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一応読めるように大きめの画像にしております。
画像を選んで右クリックで、「画像だけを表示」にしてみてください、実寸で表示されますので読めるはずです。レジンドーサの説明も簡単ですがありますね。

suihi
塗るのは、初心者には扱い易いこちら老蘭商会製 高級水干絵具が良いと思います。こちらは、日本画の画材を紹介したページでも書きました。
全60色、箱としては3箱なのですがバラ売りもあるので、必要な色だけ買うと良いと思います。試験管のようなガラス管に粉状の絵の具が入っています。
高級と書かれてあるだけあって、全部揃えるとかなりの金額になります・・・

でもね、正直に言うと、最初は水干絵具これだけで良かったんです。でも、段々求める色の絵が描けない事に気付くんです。
どんなに頑張っても発色が悪い・・・それは常日頃、カラー印刷した物を目にしていますからね、そう、雑誌ですよ。写真、写真!カラーコピーで出した色に近付けない苦悩。
記録した物を見ると、初めて私が本格的に日本画を始めたのが2011年の2月、絵の具を作り始めたのが翌年1月のようですので、約1年、何とか皆さんと同じ土俵で頑張ろうとしたのですが破綻した事が伺えます。
もう、無理、と思ったんです。笑
はい、買いましたよ、コレ。
ganryou
有限会社絵具屋三吉製 濃縮水性顔料。
日本画の絵の具は、粉状ですが、水彩絵の具のような微粒子ではなく、大袈裟に言うならば砂粒です。白(びゃくと読む。)という、一番キメの細かいものは混ぜ合わせる事ができると書かれているのですが、正直混ざっているとは思えない・・・
説明が難しいのですが、黄色の砂と青の砂を混ぜ合わせたからって緑の砂にはならないのです。遠くから見れば緑色かもしれませんが、どんなに混ぜても黄色の砂と青色の砂・・・
いえ、混ざっているんですよ、でも、感覚的に混ざってないんです、本当に感覚的な物なのですが塗った色を見て、コレジャナイ、と。これを1年繰り返してました。
葛藤ですね。高い絵の具を買えば解決するのか?
いや、違うと思いました。
粒子をもっと小さくして混ぜ合わせ、この色だとカッチリ固まってからその色を砂に付ける、私が描きたい物は写真のような物だったので、もうこの方法しか無いと思いました。
買いました水性顔料を、液体の状態で混ぜ合わせ、自分のお気に入りの色になってから胡粉を加えて混ぜて絵の具を作成する。
物凄く時間と労力の必要な作業。
完成した物を溶いて塗ってみると、想像と違う・・・何滴落としたのかを記載しておいて、微調整しては混ぜて色を作る、無い色はこれで全部自分で作っていました。
jisaku
何色作ったかしら?
でも、手間をかけた分、色は見事な発色でした。
蛍光色っていうのは、日本画の絵の具には無いんです、これだけでもこのブログを読んだ価値はある、と堂々と書いてみます。
だって、秘密にしておきたかった事なんですもの。
ま、画材屋さんのホームページでは、既に紹介されてますし、やっている人はやっているでしょうけどね。

とにかく、混ぜると濁る、くすむ、この単語をキーワードにして、ぶつぶつぶつぶつ繰り返し唱えながら頑張ってました。
なので、被服力がある絵の具なのですが、重ね塗りもなるべく避けてました。発色の良さが必要だったので。塗り重ねで色を表現するのではなく、無い色は作れ、と。笑

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柿の部分を少し塗ってみました。
何色を塗りました、というのは今回一々書きません。既に全部に山吹色を塗っている関係で、「重ね塗りはしない」という法則に大きく反しているので重ね塗りでガツガツ塗っていきます。
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やらなければならない仕事があるので、一日10分を目安に、ライトに、でもキッチリ仕上げる意気込みで塗り重ねます。
絵の具を完璧に乾かさないで塗ると、塗った絵の具が動いてしまいます。そういった意味でも、一日10分は正解かもしれません。
個人的に「黒色は使わない」という法則もあるのですが、はい、今回は黒も塗っておりますよ。
黒色使うと、簡単だなぁ。

ここまで塗ってきて、
輪郭線が消えてない部分、物凄く目立ちます。この悪目立ちする輪郭線を、被服力の強いチタンで消していきます。
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輪郭線が見え辛くなるだけで雰囲気が変わると思います。
この輪郭線が絵の具を通して薄っすら見えるのが、本物の葉脈に光が当たって陰になっている感じで、リアルなんですよ。
日本画ならではの良さですかね。

太い筆しか使わないので、葉脈を塗るのやっぱ難しい。でも、筆一本でいくと決めた事なので、最後までやり遂げます。
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はい、大体終わりが見えて来ましたね。
雑ですけど、それなりの雰囲気は出せているか、と。
塗り重ねは、やっぱり下の色が薄っすら見えるので経験と勘が必要です。塗り重ねないのならば、写真を印刷した物と同じ色を塗れば良いだけです。難しさが変わってきますね。

はい、では次回「描きました第6回」、事件が起きます。笑
お楽しみに♪